フィルムスキャン&プリントのS、 鈴木写真変電所
 ■写真コメント(67)
 ポジは変退色しまくって、結構無理無理色出しの「あまぎ」増結フル編成。
 しかし、雑木林に車体がかかってパチリ。何で場所を変えなかったのか、現像したあとで悔やむ初心者ぶり(笑) 
 仕上がり目標  
プリントの色調ほど難しいものはありません。
  
お客様の思い描かれる世界と完全にマッチすることは、
  様々な組み合わせの世界。完全版は無いことを御理解願います。
  くどいようですが、「究めてビミョ〜」な色の話です。
  紅赤が鮮朱色になったなどは通常あり得ません。
  厳密には御覧になる時間帯や(昼と夜)、位置によっても色調が違います。
  モニターの画像も同様です。

以下はなかなか解決できない問題です。
  
色調に違和感を感じられたと仮定すると、下記のどれかにぶつかります。
  前のページの繰り返しになりますが
 
(1) モニター
  ・色調管理でないモニター
   これが市場の99%ではないでしょうか。
   色階調の調整出荷という概念が乏しい商品が通常です。
   調整済みのモニターと比較すれば「色クレーム」になる確率がほぼ100%発生します。
    お客様には「モニタのキャリブレーションシステム」(色調の共通言語?)の導入をお願いいたします。
  ・色調管理モニター
   色表現がs-RGB対応までの製品、Adobe(1998)対応製品
   の2群に大別されます。
   Adobe(1998)対応機器でs-RGBプロファイルは正常閲覧可能です。
   s-RGB対応の機器で、Adobe(1998)プロファイルの色調は正確に表現されません。
  ・色の苦情のイロハニホヘト
   キャリブレーションを実施して「色違う」、「色違う」のお話になります。
    同じ基準であれば、究極は、外光や製品固有の特徴に収斂する世界です。
 
(2) プリンター
  ・インクの色数の多寡(例:4色〜8色)グレーインクを積んでいない→黒が締まらない等
  ・プリント用紙用の色受け渡しデータ(プリンタ用ICC)の有無
  ・プリンタの色特性や使用しているプリント用紙。究極は製造ロット(話題になることがあります。) 
  ・同じプリンタでプリントした色調の結果でも、究極はインクロットまでもが検証対象になります。
   まぁ、「」「神」レベルのお話。
  時期をおいてプリントしたものを比較して、同一はあり得ないとお考え下さい。
 
記憶の色や実車の色 
2枚の写真を比較してみて下さい。 
 撮影時の色のイメージは残ってませんか!
 同じ画像にちょっと色調の変化を加えただけです。
 フィルムが捕らえる色は天候でも変わりますし、
 撮影したときの気温が「あまりに寒かった」等のイメージがあれば、
 その思い入れの色は脳から復元されて、加味されます。
 そして
「たぶんこの色だった。」ということになります。
 さらに、比較する画像がある場合は、色調について「赤味が・・、明るめ・・」
 とかの相対評価は可能です。
 しかし現実に、この調整を行って迷い始めると、「思い入れの色を求めて」
 方向感覚がなくなると言われる青木ヶ原の樹海状態?167万色超の世界をいぢくるわけです。
 何をどうやっても、最終的には大抵、その日の体調、気力も含め
 「エイヤッ!これで良いノダ!」という瞬間をクリックした色調で決まります。
 色調評価は自分に対しては「絶対」だとしても、
 他者から見て異論が有るのか無いのかと言う世界でもあります。 
 実車も負けず劣らず 
 「車両の生色」レベルは、スキャンの際に褪色復元ソフトDEGITAL-ROCをかけるのかどうかも
 本当に分からない「びみょ〜な色」状態もあると思います。
 車両自体の塗色が褪色して塗り替え前とか、廃車寸前等という場合も本当に「困ったちゃん」です。
 実車の色の鮮度と「褪色の処理問題」は、風景を考慮しても車両中心ですから難しいものがあります。
 下の3両の色を比較してください。本当の生色ですよ〜。
 1編成だけだったら退色補正扱いになりそうな車両の[色あせ]には参ります。 
  
■写真コメント(上)
  中央は元京急400形の車体を流用したモハ106。
  同色(会社標準色)で退色状況違い。下の画像はクハ1266の色です。いやはや・・・。
  上画像の左端車両と下の画像の右端車両は同一編成。同一日・時間帯、同一露光撮影です。  
■写真コメント(下) 
  出場寸前のピカピカ写真。スポーク車輪です。昔は地域によってですが、
  スポークタイヤの嵌め変え等を「国鉄の工場」がやってくれたようです。
 
上下の写真で車体色は合計4色になります。
色調に対する考え方   
写真やプリント上の色
  「絶対こっちの色が正しい!」という証明は絶対的に正確な環境でドレーサビリティした測定機器で無いとできないと考えています。
 ※測色メーカー毎に微妙に違うのは定説。
  「その人の想いの色」が強く加味されるからです。
  必要と判断した場合は若干の補正・調整をいたします。
モニターの完全な色調の表示の解決策
  パソコンや周辺機器は各メーカー独自仕様、新製品、新規格続出の組合せで不可能。
  さらに、主観的な「人」との相性が組み合わされ、「これぞ究極」は世界的にありません。
関連の各ページへ 2020.07現在
■ビネガー復原アイロンキット本体の紹介→こちら
 
■ビネガー復原アイロンキットの効能概要
 (1) 円弧状からエンピツ状まで、
弾力の残ったフィルムの平面化
   鉛筆的に丸まったフィルムを救出→
鉛筆状に丸まったフィルム
 (2) フィルム内で活性化している
酢酸の活性度を極限まで低下させ延命
   ※店主のビネガーフィルムは約10年前の処理開始以来、全て変化無く延命中
 ▲パリパリ系のフィルムSCAN??
    フィルムのビネガー最終形の寸前→ラストチャンスに賭ける
    ビネガー最終形の固化フィルム  →最強・最極悪のフィルム
 (3) 一気にビネガーフィルムを処理
   ガラス挟みスキャンにお勧め
   
大判ビネガー復原アイロンキットで、一旦加熱、酢酸を蒸散?活性度を極低下させる。
   長期間保存
後に再度、ビネガー復原アイロンキットで再加熱してSCANすればOK!
   
湿度管理と定期換気が条件
 ■ビネガーアイロン・SCAN時の必要品
 (1) 保存用の収納スリーブ
   グラシン紙スリーブしか無いと考えています→グラシンスリーブ
 (2) ベンジン
   衣類しみ抜き用等、薬局で購入可能
 (3) クリーニングペーパー
    ベンジンを含ませて、
清拭時に糸屑の出ない極細化学繊維のペーパー
   が最適です。
    ※HCLデジタルクリーニングペーパーは製造元の三菱製紙が生産終了
   代替品として2品見つけました。他にもいろいろ製品があるようです
   ■ レンズクリーニングペーパーNikonシルボン紙セット
     レンズクリーニング液やアルコール系。ベンジン??(店主未使用)
   ■ クラフレックス ハイエックス
     印刷輪転機等清拭用 (HE-503M)購入ロットが大きいです(店主使用済)
 (4) エアコンプレッサー
   スキャン時のゴミ飛ばしに模型用の小型コンプレッサーをお勧めします。
   コンプレッサーの例:エアテックス AIRTEX APC-001R2等の低騒音型
   模型用?と本職用?は口径が違い、互換用の接続器具に合ったものをお探しください。
   購入時に口径と接続部分は充分に御注意下さい。
■スキャン方法
  (1) エプソン GT-X980/970 →概略的に 
→実践的に →設定方法のキモ
  (2) アイロン後に湾曲残るフィルムはガラス挟みスキャンで→ガラス挟みSCAN
  (3) 高画素のデジタルカメラでSCAN →
NikonES-2
  (4) RAWのネガ反転ソフト→RAW反転ソフト
■データ保存は→こちら
■SCANデーターの命名規則等→こちら
■USB接続機器の取り外し方→こちら

■ハードディスクの収納装置→こちら
■パソコンを自作する→こちら
 ※店名略称:フィルムスキャンs、通称店名:鈴木写真変電所
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